骨粗しょう症治療の講演会に参加しました
昨夜は骨粗しょう症治療のセミナーに当クリニック看護師と一緒に参加してきました。
演者の上石先生は、私が医師2年目で初めて出張した佐野厚生総合病院で大変お世話になった先生です。脊椎がご専門で現在も佐野市を含む両毛地区での骨粗しょう症治療を一気に担っているまさに大先輩であります。クリニックでの骨粗しょう症治療を実際にどのように行なっているか、治療のポイントや最新の知見などをとてもわかりやすく説明してくださいました。
講演の後は座長の北里研究所病院整形外科部長・金子先生とのディスカッション。金子先生は慶應整形医局の同期で同じ股関節グループでもあり、常日頃から症例の相談などをし合う心から信頼している先生です。金子先生もまた骨粗しょう症のエキスパートであり、ディスカッションでは、患者さんひとりひとりの骨粗しょう症をどう正しく判断して、さまざまな薬剤をどう選ぶか、そして治療をDrop Outさせないためにはどんな工夫が必要なのか、などを会場の先生方と話し合い、とても楽しくためになりました。
骨粗しょう症の治療は、地道にコツコツと続けることがとても大切です。
そして治療方法は日進月歩。
骨折で人生を台なしにする女性が少しでも減るように、これからも勉強を続けて皆様のお役に立てるよう頑張ります。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
『健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方 』読みました。
今日の読書。
最近、GoogleやYahoo!で医療情報を検索すると、公的機関や専門病院などの信頼性が高いとされるサイトが上位に上がってくるようになったことにお気づきでしょうか? 逆にまとめサイトや、誰が運営しているかわからない医療情報のサイトは検索結果に上がることが少なくなっています。
これは昨年、「WELQ」という医療情報サービスのサイトを検証して、大半が間違っている記事であることを指摘し、サイトの閉鎖と運営会社を謝罪させたことでメディアの医療情報の問題点を浮き彫りにしたこの本の著者、朽木誠一郎氏が起こしたムーブメントによるものです。朽木氏は医学部出身の医療記者。「誰もが医療デマに騙されることのない世の中を作り出すために」この本を執筆されました。
私たちは誰もが健康になりたい。
人間は信じたいものを信じる。
人間はとても複雑にできている。
だからこそ、医療情報の真偽を知りデマに騙されないことがとても重要で、それを判断する際に有用な「5W2H=何を・誰が・どこで・いつ・いくら・なぜ・どのように」の実際のやり方や、Google・Yahoo! の検索エンジンやネット広告の仕組みなどが分かりやすく書かれています。医療デマは人の命に関わる場合もあるほど悪質なものです。後悔しないためにもぜひ医療情報を正しく判断するスキルを身につけていただきたいものです。
私もある媒体で医療情報の記事を書いている立場上、読者の方々にお届けする情報がどのように伝わる可能性があるのかをあらためて理解することができました。今後も正しい情報をしっかりと勉強してお届けするようにいたします。
皆さんにも、自分自身と家族・身近な人の健康のためにぜひお手にとって読んでいただきたいオススメ本です!
今日はゴールデンウィーク最終日。睡蓮鉢のメダカの赤ちゃんが無事に生まれて嬉しい一日でした。
ゆっくりと充電できたので、また明日から一生懸命診療にあたります。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
骨密度のお話
ゴールデンウイーク、皆様はいかがお過ごしですか?
前半の連休はお天気に恵まれたので、自宅のベランダのお掃除、趣味の睡蓮鉢やメダカのお世話をしてゆっくりと過ごすことができました。
さて、今日は「骨密度」のお話です。
骨密度とは、文字どおり骨の密度のことです。「骨」の構造がどのくらい「密」にできているか、機械で測って骨粗しょう症の診断をします。
女性は、閉経近くになると女性ホルモンが減少して、骨を作ったり壊したりするバランスが崩れ、骨密度が低下します。これは女性なら誰にでも起こりうることなのですが、この骨密度がもともと低い状態の方がいて、そういう方は骨粗しょう症となる可能性が高くなるのでとても注意が必要です。
では、骨密度がもともと低い状態は、どうして起こるのでしょうか?
骨密度は、1〜4歳頃と、12歳〜17歳頃の2つの時期に上昇し、思春期から20歳頃にかけて最大となります。この思春期に、偏った食事をしたり、体重増加を気にして過剰なダイエットをしたり、運動習慣がなかったり、または紫外線に十分に当たらなかったりすると、骨密度が増えないまま成人となってしまいます。また遺伝的な要因が関わっているともいわれています。家族に骨粗しょう症の方がいる場合には注意が必要ですね。このように骨密度がもともと低い状態の人が閉経を迎えると、骨粗しょう症となるリスクがさらに高まります。
ちなみに、下の写真は25歳の女性の骨密度です。たまたま機会があって測ってみました(ご本人の承諾を得ています)。腰椎でも大腿骨でも同じ25歳の女性の平均値よりもずいぶん低いところにマークがありますね。他にこれといった病気がないのにこのような方は特に注意が必要です。今のうちからバランスの良い食事はもちろん、運動習慣をつけて、日焼けしない程度に日光に当たることも大切です。
若い頃には骨密度を測る機会はあまりないのが普通ですので、ご自分の骨密度がどのくらいか知っている方は少ないと思います。最近では自治体によってスクリーニングのための超音波の骨密度検査(かかとの骨で測ります)を実施しているところもあります。気になる方は検診を受けてみるのもよいでしょう。
ゆりクリニックでは、骨粗しょう症での骨折をきたしやすい腰椎と大腿骨頚部を直接測る、全身型の骨密度測定装置(DXA)を設置しています。更年期を迎えたら、ぜひ骨密度を測ってみましょうね。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」読みました。
「私たちの体は、私たちが食べるものからできている」
毎日の食事ではいつもこのことを念頭に置いています。
今世の中には食やダイエットに関する情報が溢れ、テレビやインターネットでは「〇〇式ダイエット」「毎日△△を食べれば健康になれる!」などの言葉が氾濫しています。でも、どの情報が本当に正しくてどの情報が怪しいのか、判断に迷うことも多いのではないでしょうか?
4月13日発売のこの本は、まさに待ってました!!と叫んでしまった本です。
著者は現UCLA助教授の津川友介先生で、世界中の論文をメタアナリシスの手法を用いて分析し、科学的に証明された、確実に体によいことがわかっている食べ物、確実に体に悪いとわかっている食べ物について、わかりやすくていねいな言葉で説明されています。
目新しいことはないかもしれませんが、私たちが健康で幸せな人生を送っていくために必要な知識がこの中にぎゅっと詰まっているのです。
何を食べなさい、何を食べてはいけない、というような過激な内容ではなく、純粋に体によいもの・悪いものについて、個人の体験ではなく客観的な立場で書かれているところも安心できるところです。
食事は人生の楽しみの多くを占めます。私も大切な人とおいしい食事をすることが何よりの楽しみ。情報に振り回されてがんじがらめにならずに、正しいことを知った上で何を食べるかを自分で選択できるようになるといいですね。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
ゆりクリニックの春の会
昨夜は診療終了後、ご近所のお鮨屋さんでゆりクリニック春の会を行いました。
ゆりクリニックのスタッフはみんな特別なご縁があって集まってくれた人ばかり。向上心を大切にし、それぞれが患者さんのことをいちばんに考え、みなさんがいらした時に少しでもほっとした気持ちになっていただけるよう心がけています。
美味しいお寿司をいただきながら、たわいもない話(!?)で大笑いの夜でした。
みんなでパワーチャージ。また明日から全力で診療にあたります🍀