骨美容®︎(ほねびよう)のこと。ゆりクリニック

港区田町駅前のゆりクリニック院長のブログです。

美しい骨は運動で作られる。

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先週末はパシフィコ横浜で第19回日本抗加齢医学会に参加しました。

アンチエイジングを科学的に考える学会で、多くの科の医療関係者が集まるのが特徴です。 

今回注目すべきは「骨の健康に対する運動・スポーツの効果と役割〜ライフステージから考える〜」というシンポジウム。これは日本骨粗鬆症学会との共催で、運動が骨の形成・骨密度の維持にどれだけ役立つかを、成長期・青年期・閉経期・高齢期というライフステージ別に検証する、という内容で、立ち見が出るほどの盛況でした。産婦人科や整形外科だけではなく、他科の先生方からも骨に注目が集まっていることがわかります。

それぞれの演題を通して、どの時期でも運動が骨密度の増加につながることがあらためて報告されました。成長期では幼児期はもちろん、小学4-6年生での運動が特に骨量増加に大切、成長期に運動を行って丈夫な骨を作ると、その骨の強度は生涯維持されます。また、運動の習慣がない子供たちに運動をしてもらうように介入することが、骨量増加に役立つこともわかりました。

これまでも何度かお伝えしましたが、女性の骨密度は成長期にピークを迎え、その後は減ることはあっても自然に増えることはありません。閉経後の骨粗鬆症のなりやすさは、この成長期にどのくらいの骨量を獲得するか、で決まってしまうのです。

でも、閉経期や高齢期でも諦めなくて大丈夫です。有酸素荷重運動、ウォーキング、下肢筋力訓練など、荷重運動と筋力訓練を同時に行うと、腰椎や大腿骨近位部の骨密度が1~2%増加することが報告されています。閉経後女性では、ウォーキング、ジョギング、階段昇降などの有酸素運動も腰椎の骨量を増加させるのです。

骨の健康を考える上でバランスのよい食事とともにとても大切な運動習慣。日々診療にあたっていると、30代から50代のいわゆる現役世代は子育てや仕事、親の介護などで毎日がとても忙しく、とても運動をしている時間がないという方が多いと感じます。忙しい毎日の中で、ほんの少しの時間をご自分の体を考えることに使っていただけたらな、と思います。

 先日のNHKあさイチ」では、腰痛に効果的なたった一つの運動、その名も「これだけ腰痛体操」が紹介されていましたね。その方法を開発した東京大学医学部附属病院松平先生が、

「これだけでいいと言っても

   みんなぜんぜんやってくれないんです(涙」

と嘆いているのをみて、あー、整形外科医あるあるだな、と思ってしまいました。運動しましょう!とみなさんに伝えても、運動の方法を具体的に伝えても、その運動をやってくれる人はごくわずか。みなさんが楽しく、長く続けられて、本当に効果のある運動、その答えを求めて整形外科医もリハビリ医も理学療法士もトレーナーも頑張っています。

 ゆりクリニックでは、パワープレート®︎によるプライベート運動療法を行なっています。骨密度増加に効果的な加速度トレーニングで、短時間で効果を感じられる次世代の運動療法で本当におすすめなのですが、現時点では新規のご予約がお取りできずご迷惑をおかけしております。予約枠を増やすことが可能となりましたらまたあらためてお知らせいたしますので、もうしばらくお待ちくださいね。

 

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ゆりクリニック

院長 矢吹有里