骨密度のお話
ゴールデンウイーク、皆様はいかがお過ごしですか?
前半の連休はお天気に恵まれたので、自宅のベランダのお掃除、趣味の睡蓮鉢やメダカのお世話をしてゆっくりと過ごすことができました。
さて、今日は「骨密度」のお話です。
骨密度とは、文字どおり骨の密度のことです。「骨」の構造がどのくらい「密」にできているか、機械で測って骨粗しょう症の診断をします。
女性は、閉経近くになると女性ホルモンが減少して、骨を作ったり壊したりするバランスが崩れ、骨密度が低下します。これは女性なら誰にでも起こりうることなのですが、この骨密度がもともと低い状態の方がいて、そういう方は骨粗しょう症となる可能性が高くなるのでとても注意が必要です。
では、骨密度がもともと低い状態は、どうして起こるのでしょうか?
骨密度は、1〜4歳頃と、12歳〜17歳頃の2つの時期に上昇し、思春期から20歳頃にかけて最大となります。この思春期に、偏った食事をしたり、体重増加を気にして過剰なダイエットをしたり、運動習慣がなかったり、または紫外線に十分に当たらなかったりすると、骨密度が増えないまま成人となってしまいます。また遺伝的な要因が関わっているともいわれています。家族に骨粗しょう症の方がいる場合には注意が必要ですね。このように骨密度がもともと低い状態の人が閉経を迎えると、骨粗しょう症となるリスクがさらに高まります。
ちなみに、下の写真は25歳の女性の骨密度です。たまたま機会があって測ってみました(ご本人の承諾を得ています)。腰椎でも大腿骨でも同じ25歳の女性の平均値よりもずいぶん低いところにマークがありますね。他にこれといった病気がないのにこのような方は特に注意が必要です。今のうちからバランスの良い食事はもちろん、運動習慣をつけて、日焼けしない程度に日光に当たることも大切です。
若い頃には骨密度を測る機会はあまりないのが普通ですので、ご自分の骨密度がどのくらいか知っている方は少ないと思います。最近では自治体によってスクリーニングのための超音波の骨密度検査(かかとの骨で測ります)を実施しているところもあります。気になる方は検診を受けてみるのもよいでしょう。
ゆりクリニックでは、骨粗しょう症での骨折をきたしやすい腰椎と大腿骨頚部を直接測る、全身型の骨密度測定装置(DXA)を設置しています。更年期を迎えたら、ぜひ骨密度を測ってみましょうね。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」読みました。
「私たちの体は、私たちが食べるものからできている」
毎日の食事ではいつもこのことを念頭に置いています。
今世の中には食やダイエットに関する情報が溢れ、テレビやインターネットでは「〇〇式ダイエット」「毎日△△を食べれば健康になれる!」などの言葉が氾濫しています。でも、どの情報が本当に正しくてどの情報が怪しいのか、判断に迷うことも多いのではないでしょうか?
4月13日発売のこの本は、まさに待ってました!!と叫んでしまった本です。
著者は現UCLA助教授の津川友介先生で、世界中の論文をメタアナリシスの手法を用いて分析し、科学的に証明された、確実に体によいことがわかっている食べ物、確実に体に悪いとわかっている食べ物について、わかりやすくていねいな言葉で説明されています。
目新しいことはないかもしれませんが、私たちが健康で幸せな人生を送っていくために必要な知識がこの中にぎゅっと詰まっているのです。
何を食べなさい、何を食べてはいけない、というような過激な内容ではなく、純粋に体によいもの・悪いものについて、個人の体験ではなく客観的な立場で書かれているところも安心できるところです。
食事は人生の楽しみの多くを占めます。私も大切な人とおいしい食事をすることが何よりの楽しみ。情報に振り回されてがんじがらめにならずに、正しいことを知った上で何を食べるかを自分で選択できるようになるといいですね。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里
ゆりクリニックの春の会
昨夜は診療終了後、ご近所のお鮨屋さんでゆりクリニック春の会を行いました。
ゆりクリニックのスタッフはみんな特別なご縁があって集まってくれた人ばかり。向上心を大切にし、それぞれが患者さんのことをいちばんに考え、みなさんがいらした時に少しでもほっとした気持ちになっていただけるよう心がけています。
美味しいお寿司をいただきながら、たわいもない話(!?)で大笑いの夜でした。
みんなでパワーチャージ。また明日から全力で診療にあたります🍀
女性のための整形外科とは?
今日は暖かさを通り越して暑いくらいの陽気でしたね。
田町駅周辺の桜も少しずつ散り始めてきました。花びらが風に舞う様子はふんわりと儚くて、いつまでも眺めていたくなります。
ゆりクリニックは、女性のための整形外科です。整形外科は関節痛・腰痛・肩こりや、指を切った・捻挫した・骨折したなどのケガ(外傷)も扱う科です。そのいずれも、筋肉や腱、骨など体を動かすことに関わる部位なので、最近では「運動器科」と呼ばれることもあります。
この「整形外科」に女性も男性もないのではないかとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、ケガなどは男女関係なく起こるものですね。でも、女性は生涯にわたり女性ホルモンの影響を強く受けており、例えば肩こりや腰痛などでも、生理周期や更年期に体の不調を自覚する中で症状が出てくることも稀ではありません。
また、更年期以降の女性に多い骨粗しょう症は、知らない間に進行し、骨折して初めて気がつくことも多い病気です。大腿骨の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)や、背中が丸くなる原因となる背骨の圧迫骨折は、寝たきりとなる原因の多くを占めており、その人の人生を一変させてしまいます。この骨粗しょう症での骨折は、更年期の頃からの予防や治療で減らせるようになってきました。
わたしは、同じ女性として女性が悩むこのような症状をトータルで相談できる場所を提供したいと思い、このクリニックを開設いたしました。整形外科に関わるお悩みはもちろん、更年期の症状や、ちょっとした美容の悩みなど、いつでもなんでもご相談ください。
診察室ではじっくりお話を聞くことを心がけていますので、予約制とさせていただいておりますが、急なケガなどの場合は予約外でも診察を受け付けております。お気軽にいらしてください。
写真は新宿御苑のさくら。さくら色が本当にきれいです。
ゆりクリニック
院長 矢吹有里